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フッ素樹脂は、「非粘着性」「低摩擦性」「耐腐食性」「絶縁性」など様々な特性を備えています。
コーティング、ライニングはフッ素樹脂のこれらの優れた特性を活かして表面処理を行うことです。
コーティングとライニングの違いは、主に膜厚です。
どちらも母材の表面を被覆し、フッ素樹脂の持つ特性を活かして母材を保護しますが、特にピンホールレスを目的として厚い皮膜にする場合があります。こうした厚膜の皮膜について、特に樹脂ライニングの業界では、250μm以上の膜厚のピンホールレスのコーティングを「ライニング」と呼んでいます。
フッ素樹脂コーティングとテフロン®コーティングは同じものです。
フッ素樹脂は、1938年に米国デュポン社のプランケット博士により発明されました。
そして、「テフロン」と命名され、デュポン社の商標となりました。
テフロン®は、フライパンなどの家庭用料理器具に多く使用されているのはもちろん、食品工業食品工業用等にも多く使用頂いており、旧厚生省告示20号、アメリカFDAの基準に適合する物質によって構成されています。
万が一、コーティングが剥がれて食べてしまっても、フッ素樹脂自体他の物質と溶け合わず、化学反応も起こさず安全です。そのまま体外に排出されます。
フッ素樹脂は非粘着性、離型性に大変優れているため密着力はありません。
そこでまず母材にブラスト処理を行い、母材表面に適度な凹凸をつくり、密着させる為の土台をつくります。
そして、接着剤の役割であるプライマー層を塗布し、母材とフッソ樹脂とを密着させています。
フッ素樹脂コーティングにも様々な種類があり、それぞれ耐熱温度は異なります。
PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)系=260℃
ETFE(エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体)系=180℃
FEP(パーフルオロエチレン-プロピレン共重合体)系 =200℃
PFA(テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニールエーテル共重合体)系 =260℃
タックフリー系 =100℃~230℃
フッ素樹脂はゴムより硬く、プラスチックでは柔らかいほうです。
鉛筆硬度では、B~2Hぐらいが一般的です。弊社の特殊な非粘着コーティングには9H相当のものもあります。
コーティングの厚み、いわゆる膜厚は、目的によって異なります。
一般的には、非粘着目的なら20~50μm、耐食目的なら300μm~2mmぐらいまであります。
その他、非常に特殊なコーティングなら1μmといったものも有り、ご使用される条件によって様々です。
「これはどうかな」と思われたら、まずはご相談下さい。
弊社は一品一品お客様から品物をお預かりして施工する受注生産ですので、様々な形状にご対応できます。
まずはご相談下さい。
基本的には、メッキの上からコーティングすることはできません。
コーティングの施工には400℃程度の焼成を行いますので、例えば亜鉛や銅メッキなどは低い温度で酸化しやすいため、フッ素樹脂加工の下地にあると剥離の原因になります。
また、硬質クロムメッキの上にコーティングを考えた場合、コーティング皮膜を密着させるための下地処理が難しく、充分な密着力を得にくいからです。
ただし、ご使用される目的や条件によっては可能な場合もありますので、まずはご相談下さい。
基本的には、400℃程度の高温で焼成を行いますので、溶けたり、蒸発したり、表面に酸化膜を作らない母材が必要です。例えば金属でも亜鉛は溶けてしまい、銅は脆い酸化膜を作るため注意が必要です。
しかしながら、ご使用される目的や条件によっては可能な場合もありますのでまずはご相談下さい。
フッ素樹脂の焼成時に、機器制作時の溶接時及び冷間加工時に発生する残留歪みが解法され、
ごくわずかですが機器が変形します。弊社でもあらゆる対策をとり極力歪みが最小限になるように対応しています。
元々フッ素樹脂自体は透明から乳白色の物質ですが、コーティングの色は緑、茶、または黒と色々な色調があります。これはコーティング皮膜内の充填材の色調が見えているものです。
ただ、焼成時の熱安定性や、用途・目的に合うように改良を重ねた結果ですので、特定の色調となってしまいます。
そのため自由に色調を変えることは難しいです。
まずは、お客様からコーティングする品物をお預かりさせて頂きます。そして、品物の表面の油分などを取り除く「脱脂処理」を行い、その後ブラスト処理など「前処理」を行い、「塗装」と「焼成」を必要な膜厚になるまで繰り返します。そして、表面状態など「検査」、合格後にお客様へ「納品」となります。
また、現地施工に関しては、焼成炉を使用して焼付け処理を行うのですが、限られた温度幅内に収めると言った厳しい温度管理が必要であるため、残念ながらできません。
→納品までの流れ
本来フッ素樹脂は絶縁性物質であり、例えばその特性を利用して電線の被覆に用いられています。
しかし、弊社ではこの特性を全く逆にしたコーティング「ECシリーズ」があります。
これは、静電気の発生を抑えるのではなく、発生した静電気をスムーズに逃がすものです。
溶剤の撹拌タンクや粉体の撹拌タンクで良くご利用頂いております。
→ECシリーズ
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